Rintaro Hara | Works

上昇と下降

上昇と下降
上昇と下降
上昇と下降
  • 上昇と下降
  • 2016
  • スチロールボール、テグス、モーター、木材
  • 富士の山ビエンナーレ
  • 小休本陣常盤邸/静岡

江戸時代に大名行列の休憩所として利用された静岡県富士市にある小休本陣常盤邸での展示。発泡スチロールの白いボールが、重要文化財である建物の空間に張り巡らされた透明色の糸のレール上を、ゆったりとしたスピードで駆け巡ります。ボールは壁や柱へ向かって直線で進むと進行方向を変え、天井の高さから床まで緩やかな傾斜を保ちながら下降していきます。また、レールが切り替わる箇所には金具が設置され、ボールが当たると“コトッ”、“カタッ”という静かな音が重層的に鳴り響き、ランダムなリズムを奏でることで心地良い音空間も広がって行きます。観賞者は転がるボールの軌跡を追うことで、あたかもボールが浮遊したり、重力に逆らって上昇したりする感覚に陥るかもしれません。シンプルな手法によって身体への錯覚を引き起こします。

ページのトップに戻る